背泳ぎの基本:その2<ポイント4> プッシュオフ さらなる推進力を生むために、水を押していく ”水の壁”を押し出すようにプルした腕で、さらに体の外側に沿うようにお尻の下へ向かって水を押し続ける---これが背泳ぎのプッシュオフ。さらなる推進力を生むために必要な、大切な部分なのです。 さらにチェック!:このとき、手のひらはプールの底を向いていることになります。 さらにひじが完全に伸びるまで水を押し出すようにして、ローリングで一気にリカバリーへとつなげていくのです。 <ポイント5> リカバリー 親指からリカバリー。ストリームラインを崩さないように 体のローリングとプッシュオフの力を利用して、親指から水上に出てくるようにリカバリー。ストリームラインを維持しながら、ゆっくりと手の甲を外に向け、親指から抜き出していく---これが水の抵抗が最も少ないリカバリーになります。 水から出した腕は、力まずに、最短距離で半円の弧を描くようにリカバリーしましょう。このとき、顔が不要に動かないように、ミッドライン上に安定させることが大切。体はローリングのために、肩があごに付くくらいまで傾いていることになります。 さらにチェック!:背泳ぎでは、推進力はこのストロークが大きく担っています。 ここで正確な長いストロークで泳ぐことができれば、強い推進力が生まれ、スピードに乗って泳ぐことが可能。もちろん、ストロークとキックのコンビネーションが大前提であり、肩の柔軟性が高いことも不可欠です。それぞれの基本ポイントをしっかりとい見に付け、美しく流れるようなボディースイムをマスターしましょう。 <ポイント6> 姿勢 腹筋・背筋を利かせて、ストリームラインを維持 水に浮いた姿勢では、腰やお尻が沈まないこと。ストリームラインを維持しているとき、へその位置は水面スレスレくらいが理想的ですが、これは少々難しいかもしれません。なぜなら腹筋の力がないと、この姿勢をキープできないから。背泳ぎに限りませんが、正しいストリームラインを保つためにも、日ごろから腹筋・背筋はコンスタントに鍛えておきたいものです。背泳ぎのストリームラインでは、息を深く吸い込み、腹筋・背筋の利いた張りのある流線型を維持。また、下半身が沈み過ぎないことにも注意しましょう。 さらにチェック!:頭の位置も大事なポイントです。あごを引き過ぎても、上げ過ぎてもいけません。”頭を枕に軽く乗せて水の上に寝ている”というイメージでちょうどいいでしょう。両腕でストリームラインを作ったときに、上腕によって後頭部がはさまれている状態が、正しい位置になります(耳が水面に出ているポジション)。体が浮かない人や、なかなか進まない人は、基本に戻って「力まずに力を抜くこと」を練習して下さい。 出典:スイミングマガジン平成15年10月号 別冊「TECHNICAL DIGEST」Vol.1 監修:東島新次(国際水泳連盟競泳委員) |